パソコンに「ウイルスに感染」の警告が出たら?電話をかける前に知っておきたいサポート詐欺の手口と対処
画面に表示された電話番号には電話をかけないことが最初の1手です。国民生活センターは、パソコン利用中に突然出る警告画面や警告音をきっかけに電話をかけさせ、偽のサポート料金を支払わせる手口を「サポート詐欺」として注意を呼びかけています。電話をかけてしまっても、遠隔操作ソフトを入れない・プリペイド型電子マネーを買わない。不安なときは消費者ホットライン188か、パソコンの技術的なことは IPA の情報セキュリティ安心相談窓口(03-5978-7509)へ。
この記事は、国民生活センターの報道発表資料(2022年2月24日・2024年3月27日)と見守り新鮮情報(2024年1月30日 第473号)に書かれていることを整理したものです。警告画面の消し方など機器ごとの操作は、IPA の窓口の案内に従ってください。
サポート詐欺とは、どんな手口?
国民生活センターの2024年3月27日の報道発表資料は、サポート詐欺を次のように説明しています。パソコンでインターネットを使用中に突然「ウイルスに感染している」などの警告画面や警告音が出て、それをきっかけに画面に表示された電話番号へ電話をかけさせ、偽のサポートに誘導してサポート料金を支払わせる手口です。2022年2月24日の資料では、題名に「電話をかけない!電子マネーやクレジットカードで料金を支払わない!」とあります。
| 段階 | 何が起きる?(資料の記述から) |
|---|---|
| 1. 警告 | パソコンの画面に大音量の警告音と「ウイルスに感染した可能性がある」という警告画面が出る。大手ソフトウェア会社のマークと電話番号が表示されることがある |
| 2. 電話 | 表示された番号に電話すると、「復旧にはサポート契約が必要」などと言われる |
| 3. 遠隔操作 | 相手の指示で遠隔操作ソフトをインストールさせられる |
| 4. 支払い | コンビニでプリペイド型電子マネーを買って番号を伝えるよう指示される。「入力間違いで無効になった」として何度も買わされる。インターネットバンキングで送金を指示される新たな手口も確認されている |
スマホでは表を横にスクロールできます。
相談はどのくらい来ている?
2022年2月24日の資料によると、全国の消費生活センター等に寄せられたサポート詐欺の相談件数は、2016年度5,418件、2017年度3,220件、2018年度7,211件、2019年度5,532件、2020年度5,495件、2021年度3,700件(12月31日までの登録分)です。2024年3月27日の資料は、相談件数が「年間5,000件台で推移」してきたこと、2023年度は2022年度同期と比べて約1.3倍に増加し、特に70歳以上の相談が大幅に増えたことを報告しています。
支払い方法では、2022年2月24日の資料に、相手から指示される支払い方法としてプリペイド型電子マネーが急増していると書かれています(2019年度500件→2020年度2,346件)。
実際の相談事例は?
- 遠隔操作で「0」を足され、100万円が送金された(2023年7月受付・70歳代男性):警告画面が出て、マイクロソフト社を名乗る番号に電話。相手の指示で遠隔操作ソフトを入れ、インターネットバンキングのログインを求められた。修理代100円を送金する際に、遠隔操作で「0」を追加され、100万円が送金された(2024年3月27日の資料)。
- 電子マネーを何度も買わされ、約60万円(80歳代):警告画面の電話番号にかけると、遠隔操作での復旧にはサポート契約が必要と言われた。コンビニで電子マネーを購入して番号を入力するよう指示され、「入力間違いで無効になった」として何度も購入と入力を求められ、約60万円を支払った(2024年1月30日 第473号)。
- コンビニの店員に詐欺と気付かされ、被害に遭わなかった事例も、2022年2月24日の資料に載っています。
警告が出たら、何をすればいい?
国民生活センターのアドバイス(2024年3月27日・2022年2月24日の資料)を、順番に並べました。
- まず「偽物ではないか」と疑う。「警告画面や警告音は偽物ではないか?」とまずは疑ってみましょう、と書かれています。
- 画面の連絡先には絶対に電話しない。「慌てて画面に表示されている連絡先には絶対に電話をしないでください」。
- 自分でパソコンの状態を確認する。警告画面が表示されたり、万が一遠隔操作ソフトをインストールしてしまっても、自分でパソコンの状態を確認しましょう、とあります。消し方など技術的なことは IPA の情報セキュリティ安心相談窓口(03-5978-7509・平日10:00〜12:00、13:30〜17:00・anshin@ipa.go.jp)へ。
- 自分で判断できないときは周りの人に相談する。
- 不安なときは、最寄りの消費生活センター等や警察へ。消費者ホットライン188、警察相談専用電話 #9110(緊急でない相談)。
編集部の補足(出典の範囲外):「電話をかけない」が守れれば、2〜4の段階に進むことはありません。画面が消せなくて困っても、まず電話をかけないことだけを守ってください。
払ってしまった・入れてしまったときは?
2022年2月24日の資料は、支払い方法ごとに次のように案内しています。
| 支払い方法 | 資料の案内 |
|---|---|
| プリペイド型電子マネー | 相手より早くチャージしたり、発行業者に連絡したりしましょう |
| クレジットカード | クレジットカード会社に相談しましょう |
| (共通) | 不安に思った場合や、トラブルが生じた場合は、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談しましょう |
電子マネーの番号を「伝えて」と言われる手口は、「電子マネーで払って」と言われたら詐欺?でも整理しています。
サポート詐欺について、よくある疑問は?
警告画面の電話番号に、かけて確かめるだけなら大丈夫ですか?
国民生活センターは「画面に表示されている連絡先には絶対に電話をしないでください」と案内しています。電話が、遠隔操作や支払いの指示につながる入口になるためです。
遠隔操作ソフトを入れてしまいました。どうすればいいですか?
国民生活センターは、万が一遠隔操作ソフトをインストールしてしまっても、自分でパソコンの状態を確認しましょうと案内しています。技術的な相談は IPA の情報セキュリティ安心相談窓口(03-5978-7509)へ、契約や支払いの困りごとは消費者ホットライン188へ。
電子マネーで払ってしまいました。戻りますか?
国民生活センターの資料は、プリペイド型電子マネーの場合は相手より早くチャージしたり発行業者に連絡したりしましょう、クレジットカードの場合はカード会社に相談しましょうと案内しています。すぐに最寄りの消費生活センター等(188)にも相談してください。
相談はどのくらいありますか?
国民生活センターの2024年3月27日の資料では、相談件数は年間5,000件台で推移し、2023年度は2022年度同期の約1.3倍に増加、特に70歳以上で大幅に増加したとされています。
どこに相談すればいいですか?
消費者ホットライン188(最寄りの消費生活センター等)、警察相談専用電話 #9110、パソコンの技術的なことは IPA 情報セキュリティ安心相談窓口 03-5978-7509 です。
この記事の出典は?
- 国民生活センター 報道発表資料「パソコンで警告が出たらサポート詐欺に注意!-70歳以上で大幅に増加-」2024年3月27日 https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20240327_1.html
- 国民生活センター 報道発表資料「そのセキュリティ警告画面・警告音は偽物です!「サポート詐欺」にご注意!!」2022年2月24日 https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20220224_2.html
- 国民生活センター 見守り新鮮情報 第473号「その警告画面は偽物! サポート詐欺に注意」2024年1月30日 https://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen473.html
この記事は上の一次資料に書かれていることを整理したもので、「編集部の考え」と書いた所以外は出典の範囲で書いています。個別の事案については、お住まいの自治体の消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談ください。